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池水雄一の「ゴールドディーリングのすべて3」

ゴールドはこのまま下がるのか?

(ゴールドとドル円)
20171004-1

(Nymex Gold の投資家ポジション)
20171004-2

(Gold ETF残高推移)
20171004-3

年初の1150ドルから2月末に1250ドル、4月と6月に1300ドル手前で弾かれて、8月末にその1300ドルをようやく超えて、9月前半には1350ドル超えで高値をつけました。
しかし、その後ゴールドは下落、現在1300ドルどころか、1270ドルも割り込むレベルまで下げています。
ゴールドはこのまま下げ続けるのでしょうか?
この売りの中心はNymexのゴールドロング筋からのいわゆるLong liquidationです。一方のGold ETFはゴールドの価格が下落しても買いが強いことは変わらず、先物のNymexとは全く対照的な動きとなっています。

  • この下げのきっかけになったのは9月のFOMCにおいて、10月からのバランスシート縮小、そして年内の利上げというタカ派的な声明が発表されたこと。

  • ECBも引き締め方向にあり、BOEもここ10年来初めての利上げをちらつかせている。これら世界の先進国の金融引き締めへの思惑に、ゴールドはその1400ドルへのトライを諦めたようにさえ見える。経済成長に自信を持っての金融引き締めは、ゴールドにとって弱気要因であることは確か。

  • また、同時にインドではGST(Goods and Services Tax:商品サービス付加価値税)が施行された。ゴールドに対するGSTは比較的低めになったので少しは安心できるものの(対象の商品・サービスによって税率が違うよう)、果たしてこの関税の徴収がいつから始まるのか、そしてどの段階での価格にかかるのか、これらの詳細がはっきりしないために、数週間にわたってインドのゴールド輸入業者は輸入を停止した状態であった。また、税金の抜け穴(FTAの合意がある韓国やインドネシアからの輸入には関税がかからない)からの輸入が急増し、特に韓国からのゴールド製品が大量に輸入された。そして、それが政府に禁じられると今度はインドネシアからゴールド製品が入るという混乱が生じた。また宝飾業界をマネーロンダリング規制の対象に新たに指定。インドのゴールドの需要に多大なマイナスの影響を与えている。

  • トランプ大統領の減税政策はゴールドが再び上昇を開始するのに必要な推進力を与えてくれるのか?

  •  そう信じたいところだが、米国の税制の大きな改正は1980年代から行われておらず、与党共和党はこの停滞を打ち破るのに対して十分に意見統一が成されているとは思えない。

  • しかし、こういった政治的な対立、そして急激に増えつつある米国の負債が抱える数年先のテールリスクとアジア(北朝鮮)の地政学的緊張などを考えるとゴールドがここからさらに下げる可能性は限られているだろう。