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2月10日(土)午前6時30分~2月11日(日)午後15時まではメンテナンスのため口座開設を停止します。

中国が米国からの原油輸入を増やしているワケ

原油価格は、NYダウの下落と歩調合せて15%ほどの下落となりましたが
足下では半値以上の反発を見せています。

原油の高値が1/25 ダウの高値が1/26 原油の方がややトップアウトが早かったかな。
でも、ほぼ同時に下落を開始しました。

※ダウ平均日足

dau
※WTI原油日足

一目原油
そして、ダウもまた50%を超え61.8%レベルまで戻りを入れています。

ダウと原油の相関性は大変強く、
今後の原油はダウ次第じゃないかという気もしますが(笑)

原油chartは一目均衡表の雲で綺麗に反発しており
上昇トレンドはまだ崩れてはいませんが、
ダウ平均は一度一目の雲を大きくした抜けてから雲の中に戻る展開で
まだ雲の中にいます。
この違いは今後を左右する大きな違いとなるでしょうか。

中期的には、ファンダメンタルズ的に原油は上がるんじゃないかと思っていますが、
足下では株価やドルなど金融要因に神経質に振り回されそうです。

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今日は価格とは異なる別の話題。

米国から中国への石油輸出が急ピッチで拡大しています。

シェール革命で増産された原油を、せっせと輸出している米国。
戦略物資で輸出が禁じられていたのですが2016年から輸出が解禁され
まずは同盟国である日本や韓国へ輸出を開始したのですが
いよいよ中国も米国からの石油輸入を始めました。

2016年以前はゼロだった米国産原油の中国向け輸出は、
今年1月には過去最高の日量40万バレルに達しています。

何故中国は米国からの原油輸入を増やしているんでしょう。

①WTI原油はブレント原油より割安

※オレンジがブレント原油 青がWTI原油

スプレッド
安い原油を輸入した方が得でしょう。
WTI原油は恒常的にブレント原油より恒常的に数ドル安いのです。

これはシェール革命後、顕著になってきました。
2013年頃には20ドルくらいのスプレッドがありましたが、
現在では3~5ドル程度でしょうか。

WTI原油は、厳密にはテキサス州西部とニューメキシコ州東部の油田で産出され、
オクラホマ州のクッシング(パイプラインが集約する原油の受け渡し場所)で
貯蔵される原油を指すのですが、米国産原油、ということでシェール生産の増減も
WTI原油価格の変動要因です。

ブレントは英国領海とノルウェー領海にまたがる大油田である北海油田で算出される原油。

産出される場所と成分が異なるため、同じ原油でも価格差が生じているのですが
昨今の価格差拡大はシェール革命の影響が大きいと指摘されています。

原油価格が上昇してくると、シェール生産が増えます。
増産され、米国の原油在庫が増加すると、WTI原油価格は上値が重くなってしまいます。

米国原油生産は稼働リグ数や、毎週発表される週間在庫統計などで確認できますが
原油が上昇すると、増産意欲が増すので、ブレントとの価格差が広がってしまう
ということですね。

原油価格が下落すると、シェール生産も減りますから生産増、在庫増圧力がなくなり
ブレントとWTI原油価格の鞘は縮小してきます。
これは長いチャートを見るとその傾向が確認できます。

※WTIとブレント長期チャート 2016年の下落時はほぼ同価格に

長期鞘チャート
買うなら、どっちの原油を買いますか?!
安い方がいいでしょう。

ということで、中国は割安なWTI原油の輸入にスイッチした、ということですね、多分。

②貿易不均衡の是正

中国が米国から石油を輸入することは、中国の対米貿易黒字の削減に繋がります。
特に、トランプ大統領は中国を名指しで貿易不均衡是正を訴えており、
米国から石油を輸入することで、多少は黒字幅圧縮への努力をアピールできるでしょう。

2月8日発表された中国の公式統計では、
中国の1月対米貿易黒字は、12月の255億5000万ドルから218億9500万ドルに縮小しています。
これは、急増する米国からの石油輸入が寄与していると考えられます。

今年は米国が中国、韓国、日本、ドイツなどに対して貿易不均衡是正を
求めてくると指摘されています。通商問題は為替市場への影響も大きく、
政治的ファクターからはドル安の1年となると思われますが、
ドル安なら、原油などコモディティ価格は総じて強い展開となるのではないでしょうか。