インターネット商品先物取引システム「Expert(エキスパート)」| 岡籐商事株式会社

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ゴールド16年ぶりネットショートに~ゴールド下落は続くのか

プラチナが弱い、、、というコラムはこれまでも何度も書いてきました。
そして先週、ゴールドも弱く、まだ底入れとは言えない、、、と書きましたが、
とうとうゴールドは歴史的な事象示現(゚Д゚;)

投機筋(大口ファンド)ポジションが売り越し(ネットショート)となったのです。

買い手と売り手のポジションを相殺したら、売りの方が大きくなったということ。

※COMEX金先物 CFTC建玉明細

 小菅

小菅努氏のマーケット・エッジ作成資料~エキスパートに口座があるとみられる資料です。

これは極めて珍しい事象です。

基本、現物を保有しないヘッジファンドなどはキャピタルゲインを追求するのみ、です。

他方、鉱山会社などの生産者は現物を保有しています。
市場価格が高ければ現物を売りに出しますが、
市場価格が下落傾向を強めると、生産に要したコストを下回るリスクも。

市場価格が下落トレンドとなってくると、
生産者は所有する現物の価値の目減りを減らそうと先物市場でヘッジで売ります。
将来の売値を先物市場で売り確約するわけです。
これで当面の売値を固定させて企業経営の安定化に努める、というわけです。

つまり、先物市場の売り手は、生産者であることが多く、
値幅取りに終始するファンド勢は、儲かるとなれば買い売りもやりますが、
売り手ばかりになってしまうと価格は暴落し市場が成り立たなくなりますので
基本は買い手であることが多いのです。

ファンド勢は現物を持っていないので空売り、ですね。

そのファンド勢、ゴールド売り越しになるまで売ってるんです。。。
これは2002年8月以来16年ぶりのこと。

この時は、売り越しとなったのはたった1週間だけでした。
ちなみに2002年8月の金価格ってたったの300ドル程度でした。

現在4月から4か月の下落トレンドが続いているとはいえ1200ドルですから
16年で金価格は4倍にもなっているということですね。

さて、このまま金は下がり続けるでしょうか。

ゴールドの需給が主体の相場ではありません。
ドル高という金融要因がゴールド安の主因ですから、
ドル高トレンドがどうなるのか、という点が最も重要です。

ユーロドルとドル建てゴールド相場は相関性がとても高いのです。

※ドル建てゴールドとユーロドル

金とユーロ
足下で反発していますね。ユーロも金も。揃って反発です。

というのもユーロドル相場も投機筋(ファンド)ポジションが
売り越しになっていたんです。

※ユーロドル IMM通貨先物ポジション

ユーロポジション
為替取引の世界はコモディティとは異なり、プレーヤーが多岐に渡ります。
参加者の中に生産者という概念はないですし(あえて言うなら通貨を発行する中央銀行?!)
海外投資、貿易の全てに為替取引が絡む実需の取引が大きく
投機筋のポジション動向が市場に与えるインパクトはそれほど大きくありません。

しかしながら、投機筋らのポジションというのはキャピタルゲインが目的ですので
収益が上がる方にポジションを作ります。そのため、彼らのポジショントレンドは
相場の方向をどう見ているのか、という点で参考になるという見方もあります。

その彼ら、投機筋らが、ユーロドル相場においてユーロを売り越してきたのです。

コモディティ市場と違って、通貨先物ポジションは恒常的に買い方が多いというような
特徴はありません。通貨は商品ではありません。
あくまでドルとユーロの相対的な価値の取引ですから、ユーロドルという相場において
ユーロを軸に表現すればユーロのネットショートですが、
ドルを軸に表現すればドルネットロング、ということです。

ユーロの買いよりユーロの売りが大きくなった、という事実は
すなわちドルの売りよりドルの買いが大きくなった、ということでもあるわけです。

これはトレンド化する可能性は十分に考えられます。

となると、相関の強いゴールドも、
ネットショートがトレンド化する可能性は否定できません。

これまでは、ゴールドが大きく下がってくれば、
中国やインドといったゴールド需要大国がゴールド買いに動いて、
ゴールドの下落が止まったのですが、現在はそういう話がさっぱり聞こえてきません。

というのも現在、圧倒的ドル高なので、人民元やインドルピー安となっており、
中国人民元建て、インドルピー建てのゴールド価格は高いんです。
ドル建てではゴールド価格が下落しているのですが、、、。

中国人やインド人にとっては自国通貨yすでゴールドが高い、ということで
積極的に買おうという動きが出てこないんですね。

足下では、ゴールド、ユーロドル相場が同時期にネットショートになったことに加え、
トランプ大統領が、FRBの利上げに不満を示したことに驚いた市場が
ドルの買い持ちを減らす動きに出ており、ユーロが猛烈に巻き返しています。

ユーロが巻き返しているため、ゴールドも一緒に巻き返し中。
短期的には戻り相場に入りました。ネットショートも1週で解消されるかもしれません。
かも、ですが。。。

では、これで長く続いたドル高が終わったとみていいのか?!

中央銀行は法でその独立性が担保されていますので、いくらトランプ大統領に
指名されたFRB議長だとはいえ、パウエル氏も利上げを取りやめるわけにはいかないでしょう。

相場ですから短期的に修正が入っているだけじゃないか、、、という気がします。

欧州は少なくとも来夏までは金利を現行水準に据え置くとしており、
足下で積極的にユーロを買う材料は少なく、やはりドル買いしかない、
というムードに戻っていくのではないかとみてます。

ともあれ、ここからのゴールドは米ドルの行方次第。

今週は今夜のFOMC議事録、23-24日のジャクソンホール会合に注目です。