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洪水で非常事態宣言、トウモロコシ作付けに影響なら大相場に?!

この春、穀物が大きく動くかもしれません。

米国、中西部のコーンベルト地帯が記録的な洪水に見舞われ、
ネブラスカ、カンザス、アイオワ、ウィスコンシンの各州が非常事態宣言を出しています。

爆弾低気圧の豪雨の後に春の長雨が続いている影響のようですが
地域によっては氷の塊が川の流れを遮り洪水を悪化させているとの報道もあり、
今冬の豪雪の影響が春になって出てきたようですね。
豪雨に加えて、急速な雪解け水が川を溢れさせているようです。

全米で約2億人が洪水のリスクにさらされるという試算もあり、
これは過去にない歴史的規模となる可能性が指摘されています。

米海洋大気局(NOAA)は今回の洪水が5月末まで続き、
向こう数週間で悪化する可能性があると指摘していますが、
そうなるとこのエリアの農家によるトウモロコシの作付けに
影響が出ないはずがありません。

穀物貯蔵庫が壊れてトウモロコシが全て流れ出したという農家もあると報告されている他、
作付けのための種子が流されてしまったという事例もあるようです。
まだ被害規模の実態は把握できる段階にありませんが、

19日にはペンス米副大統領が訪れたネブラスカ州では、
農産物をはじめとする被害総額は約15億ドル(約1600億円)と試算されています。

もともと、トウモロコシは過去6年の豊作続きで、価格の下落が続いている他、
米中貿易摩擦で対中輸出が落ち込んでいることで、懐事情が厳しいところにこの洪水被害です。
トランプ大統領は農家救済に動かないと来年の選挙に影響が及ぶのではないでしょうか。。。

米国最大の農家代表団体である米農業局連盟(AFBF)によると、
2018年の中西部農家の破産率は前年比19%増え、約10年ぶりの高水準となっています。

6年続いたコーン価格の下落と米中貿易摩擦は、米国の農業に大きな打撃となっているのね。

ということで、トウモロコシ市況に影響が及ぶリスクを市場が織り込み始めています。

※シカゴコーン日足

コーン日足
実はシカゴコーン相場は、この6年全く盛り上がりに欠ける動きでした。
それは6年連続の豊作続きだったから・・・です。

長いチャートを見てください。

※シカゴコーン日足 2006年から

レベルコーン
バイオエタノール政策と、世界的好景気と言われたリーマンショック前までの
相場で2008年までの大相場が1度。この時は中国の台頭も材料でした。

そして2012年に70年に1度と指摘された大干ばつで不作となることが懸念された上昇が。
これが史上最高値であり最後の大相場でした・・・・

それから6年間、豊作が続き安値低迷してきたトウモロコシですが
この大洪水で大相場に発展する可能性も?!


シカゴのCFTC建玉明細(ファンドなど投機筋のポジション)はショート。
これが買い戻されるだけでも価格上昇が見込めます。
まだまだファンドはこの洪水を織り込んでいません。

ko-mnnnIMM

通常であれば3月31日のUSDA米農務省の作付意向面積が材料視される時期。

USDAの発表を前に米農業専門誌ファーム・フューチャーズ予想が出ていますが
2019年はトウモロコシが9090万エーカーの生産見通し。
USDAによる前年の推定から1.9%増加しており
1月の前回9030万エーカーから上方修正されています。

この材料だけ見ると、買えないのですが、このリサーチは
3月4日から21日に994件の農家を対象に行われたもので
洪水の影響を織り込んでいない回答を基にしていると思われます。

また、中国が久方ぶりに米国産コーンを買い付けていることが分かっています。
中国税関総局の輸出入詳細データで
2月の中国のコーン輸入は16万4768トンと、前年同月から60.8%増加。
2019年最初の2ヶ月間で56万5846トン、前年同期を14.4%上回っています。
米中貿易摩擦がある中で、貿易不均衡を是正する動きと思われますが、
これも上げ材料ですね。

シカゴコーン価格はまだまだ安いと思われます。

TOCOMのトウモロコシは流動性に乏しいのがやや懸念材料ではありますが
ちょっとだけ買い参戦しています。

※TOCOMトウモロコシ

 ko-nnトコム

月足で見ると、この6年の豊作でさえない相場でしたが、レンジを形成。

このレンジ上限までの上昇にとどまったとしても、28000~29000円くらいまでの
上昇が見込める、と考えています。

※TOCOMトウモロコシ月足
月足