日本フィナンシャルセキュリティーズ

メキシコ追加関税ショック、メキシコも米国も産油国

原油が急落しています。

原油だけじゃありませんね、米株、日本株、ドル円、、、と
リスク資産が軒並み大きく売られています。

足下の急落はトランプ大統領の突然のメキシコ追加関税表明。

米政権、メキシコ輸入品に5%関税-移民危機続けば10月に25%に
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-05-31/PSCDL96TTDSB01

メキシコに生産拠点を置く米国自動車メーカーなどの企業だけでなく、
米経済全体にも大きな影響を及ぼす~とありますが、
日本企業、、主に自動車産業もメキシコ進出してますよね。

メキシコは、経済的にはGDPが約1兆1500億米ドル(2017年)
中南米ではブラジルに次ぐ2位の経済国。

ということで株価への影響が懸念されていますが、
メキシコというと、原油生産国でもあります。


メキシコの米国への原油輸出は1日当たり60~70万バレル。
この大部分が米国の精製業者向けで、
ガソリンやディーゼル燃料などの石油製品に精製されるものです。

一方、メキシコも米国から原油を輸入しています。
メキシコが輸入する米国産原油と燃料は日量約100万バレル。
米国にとって最大の輸出先です。


メキシコ ⇒ 米国 60~70万バレル

米国 ⇒ メキシコ 100万バレル

 

米国が輸出する原油の方が量が多いんですね。
米国はシェール革命で世界一の産油国となりましたが
原油価格と米株の相関性の高さが伺える数字です。

今回トランプ大統領が表明した6月10日からの5%引き上げられるメキシコからの輸入品に
原油が含まれるかどうか、現時点で明らかになっていませんので
原油の急落は、まだメキシコ産原油供給が細るとか、米中だけでなく
対メキシコとの貿易摩擦も激化することで、世界の景気や需要に悪影響があるとの
思惑でしかないのですが、産油国である、ということが原油価格の急落に
繋がっているものと思われます。

仮に、この関税引き上げに原油が含まれる場合、
メキシコが、米国産原油の関税を引き上げるなどの報復に出た場合、
原油市場へ及ぼす混乱は必至。

互いに別の輸入先を探すんでしょうか?!

メキシコ産原油の主な輸入業者は
バレロ・エナジー、フィリップス66、エクソンモービル、シェブロンなどの米企業。

関税引き上げなら関税分のコスト負担が収益を圧迫するでしょうあkら
こうした米企業の株価に悪影響ですね。

WTI原油価格は昨年12月の急落時の安値からの戻り高値に対し
半値を超える下落です。

※WTI原油

WTI

全戻しなら12月の42ドル台までの下落ですが
まずは昨年11~12月、今年1~2月に形成した
50~55ドルの揉みあいの水準まで落ちてきていますので、
目先50ドル程度までの下落覚悟で、5ドル幅のレンジ相場を形成する可能性も。

50ドルを割り込むと42ドル安値に面合わせ覚悟でしょうか。

先物市場のファンドの建玉はネットロングが43万8938枚。▼39.460枚

CFTC原油

まだロングポジションの整理余地がありますので要警戒です。