日本フィナンシャルセキュリティーズ

出遅れ貴金属銘柄の銀・プラチナ 上昇開始?!

6月にゴールドが数年来のレンジ上限を上方ブレイクしましたが
出遅れていたシルバーが動意づいています。

※ドル建てシルバー
ginn

銀の需要の6割は工業需要。

昔はカメラフィルムに使われる需要が大きかったのですが,
デジカメが出てきてからはカメラフィルム需要は激減。

近年では太陽光発電に使うソーラーパネルに使用されるほか
半導体などの電子材料としても使用されています。

米中協議の不透明感や需要の過半を占める半導体など
電子部品市場の失速などが銀の弱材料として働き、上値を押さえてきましたが、
足下で急に動意づいてきました。
銀の突然の急伸は半導体セクターの見直し買いに連動しているのかもしれません。

※SOX指数 フィラデルフィア連銀半導体指数

SOX
半導体セクターは米中貿易摩擦の影響からの世界の景気後退懸念や
米国のHuaweiへの制裁、日本による韓国向け特定品目の輸出手続き厳格化で
韓国からの半導体の出荷が滞る可能性などが懸念されたりして
弱気見通しが大勢だったんですけど、
米国はHuaweiへの輸出を許可する可能性を示唆したことや
思ったよりも半導体セクターの業績が悲観されていないことや
台湾TSMCが予想されていたより設備投資を行うことが明らかとなり
半導体サイクルが在庫調整一巡で回復基調へと向かうのではないかとの
期待が出てきたようです。

※台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー
 半導体受託生産の世界最大手。
 TSMCは電子機器の頭脳となる半導体の受託生産で世界シェア約5割を握り、
 米インテル、韓国サムスン電子と並び世界半導体の「ビッグ3」。

iPhoneなどスマホやパソコン、サーバーなど多彩な機器向けを手掛け、
IT産業のインフラとされているためTSMCの決算発表での発言や業績見通しは、
半導体市場を占う指標として内外の投資家が注視しています。


TSMCの2019年4~6月期の連結営業利益は前年同期比10%減少。
スマートフォンの販売低迷などが響き、4四半期連続の減益も
魏CEOは会見で「在庫消化は順調に進んでおり 今年後半には
高価格帯のスマホやサーバー、IoTなどの需要が伸びる」と強調。

こじつけかな~

一般的にはシルバー上昇は、出遅れていたため、と説明されています。

※上段ドル建てゴールド、下段ドル建てシルバー 月足

金銀ゴールドはここ数年のレンジ上限を突破していますが、
シルバーはどちらかというとレンジ下限に近い水準ですね。

そして同じように出遅れているのがプラチナ。

※上段ドル建てゴールド 下段ドル建てプラチナ月足
金とプラ

ゴールドが数年来の高値を更新したというのに
プラチナは2008年の安値レベルに張り付いたまま、
かろうじて下値を守っている、という印象です。月足で見れば。

日足で見ると、、、

※プラチナ日足
本物

7月からしっかりと上昇を始めました。
まだ今年の高値すら超えていないのですが、金、銀、パラジウムと
値を飛ばし始めたことを考えるとプラチナの価格修正があってもいいわよね。

7月9日から生産地である南アフリカの大手白金鉱山で労使交渉が行われています。
AMCU(鉱山労働者・建設組合連合)は、48%もの賃上げを要求。
パラジウムとロジ48%はさすがに無理筋よね。

鉱山会社側であるアングロ・プラチナ社は、
要求を飲めば鉱山閉鎖に繋がると反発中。

3年前の労使交渉では47%の賃上げ要求に対し12.5%もの賃上げで合意しており、
今回も落としどころを模索することになるのでしょうけれど

大手労組であるAMCUとNUMは7社もの鉱山会社との労使交渉に臨むため
時間は相応にかかるとみられます。その間、鉱山でのストライキにつながる
リスクを相場が織り込み始めた、という指摘もありますが、、、。

単なる金やパラジウムなど他の貴金属との開き過ぎたサヤ修正という
気もしないでもないですが、かつて労使交渉、ストライキというと
プラチナ相場が派手に上昇する材料となりました。
近年ではあまり注目されないのですが、今まさに労使交渉中であることを
考えると、出遅れたプラチナの鞘修正は思わぬパワーを秘めているかもしれません。

パラジウムは供給不足なので上昇は続くと思われますので、
こちらもプラチナ価格をけん引すると思います。