日本フィナンシャルセキュリティーズ

ロシアのSWFが金投資を検討

2018年のクリスマスは株式・原油市場が暴落に見舞われた
リスクオフ相場で休むに休めない相場となりましたが、
今年2019年は穏やかなマーケットです。
米株も史上最高値圏に留まり、金利も低水準で低ボラ、
適温相場の様相をていしていますね。

この静かな金融市場で、気になるのがゴールド。
24日クリスマスイヴにレジスタンス越えの上昇を見せています。

10月15日からスタートしたFRBの隠れQEによって引き起こされた
金余り相場、クリスマス時期は株式市場の流動性が下がるので
金市場に資金が流れ込んできたんだろうと思いますが、
マーケットの相関で言えば、このクリスマス時期、
静かにドル安気味であるということもあるでしょう。


それから、これは例年年末になると
JBMA日本貴金属マーケット協会(https://jbma.net/)の
池水雄一氏が指摘するアノマリなのですが

過去17年、クリスマス前にゴールドを買って、1月11日に売った場合、
15回は上昇(利益が出る)、その平均上昇幅は30ドルとなっているとか。

前回2018/12/24と2019/01/11のケースでも1261.25ドルが1292.80ドルまで
31.55ドルもの上昇を見せています。年末年始でV字上昇、過去17年で
ほぼ9割の確率で上昇しているのです。

今回も12月24日に火を噴きましたので、このアノマリ―通りなら
1485ドル近辺からのスタートですので1515ドル程度までの上値が見込める?!


そして今日になって見つけたこのニュースも背景にあるようです。

ロシア政府系基金、投資先に金を加えることも可能=財務相

ロシアのシルアノフ財務相は24日、石油輸出収入を運用する政府系ファンド「ナショナル・ウェルス・ファンド(NWF)」の投資対象について、今後は金への投資も検討できるとの考えを示した。同相は、金が他の金融資産よりも長期運用に適しているとし、「現時点で財務省は金への投資は提案していないが、今後検討することが可能だ」と語った。NWFは当初、年金制度を支える目的で設計されていた。12月1日時点の資産資産は1240億ドル。シルアノフ氏は記者団にNWFの新たな投資ポートフォリオについて、金を含まず、中銀の外貨準備と似たような形にすることを財務省は考えていると説明。そのうえで「ファンドの資金を金や貴金属に投資すべきかで議論がある。賛成派もいれば反対派もいる」と述べた。~モスクワ 24日 ロイター

ロシアのSWF(ソブリン・ウエルス・ファンド=政府系ファンド)が
金投資の考えがあることを示唆。

それでなくてもロシアは外貨準備でせっせと金を買っています。
減らしているのは米国資産。
特に米債は2018年夏、大量売却したことが話題となりました。

ロシア:米国債の保有ほぼ半減、金にシフト-制裁のリスク考慮 (2018年のニュース)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-06-21/PANSTB6K50Y401

このニュース、まだ決定したわけではないとしていますが
報道ベースに乗ったことが、金を動かすには十分な材料となった可能性が。
少なくとも、ロシアは米国からの制裁によってドル資産をロックされる
リスク高いため、ドルを大量に保有することは国家のリスクでもあるのです。

足下でもロシア⇔欧州のガスパイプライン「ノルドストリーム2」への制裁が
話題ですね。ドル資産の比率を低下させる代わりに別の資産比率を高めようと
考えるのは当然の流れであって、それがゴールドであるというのも自然な発想です。

ということで、米株高でも売り込まれなかった金価格。
ここから新たな上昇トレンドを描くのかもしれません。


ドル建て金 見事に38.2%押しで調整終了か