日本フィナンシャルセキュリティーズ

中国の製造業は回復したのか?!銅価格緩やかに上昇トレンドへ

コロナショックで何もかもが売り込まれた3月。
リバウンドの4月。

株式市場、特に米株のハイテクセクターのインデックスである
Nasdaq総合はほぼ年初寄付水準を回復しています。
ddddddddd

米FRBによる緊急利下げに流動性供給、
そしてバランスシートの急激な拡大を材料に
新型コロナウイルスによるダメージが小さく、
むしろ在宅巣ごもりが追い風となるセクターである
テック系企業に過剰流動性マネーがなだれ込んだ為と思われます。

さて、SellinMayの格言は気にしなくていいのでしょうか。

今夜(5/8)発表されるであろう米4月雇用統計は
予想の時点でNFP非農業部門雇用者数が▼2000万人超え。
米1-3月期のGDPは▼4.8%。これも4-6月期は▼30%前後の
予想も出てきており、実体経済と株価の乖離には違和感を覚えますね。

しかし違和感を持つ投資家のショートが踏まれて上がる相場。
どこかで2番底がくるとみる向きがまだまだ多いのですが
この見方が消えるまで、上がり続けるのかもしれません。

株価は経済の実態とリンクするものではなく
半年先を織り込んで動くといいますが、
暴落時は総悲観の中で底入れし上昇を開始するものですね。

では実体がどうなのか。

新型コロナウイルスの震源地となった中国。

昨日7日に4月の貿易統計が発表されました。
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輸出入の総額は3552億ドル(37兆6500億円)で
前年同期月比で5%減少でしたが、
輸出から輸入を差し引いた貿易収支はおよそ453億ドル、
およそ4兆8000億円の黒字だったのです・・・。(゚Д゚;)

輸入額が14.2%と大きく減少する一方、
なんと輸出は3.5%増えていました。

(ちなみに市場予想は15.7%の減少
 3月は6.6%減少でした)

輸出の増加は12月以降で初めて。
輸出増加は主にアセアン向けではありましたが
新型コロナウイルスによる製造の落ち込み、停滞を
こなして回復したかに見えます。

これは世界の株価にも好材料といえるでしょう。

ただ、輸入が市場予想を下回っていることは
中国国内の経済活動の回復はまだまだ進んでいないと
いうことでもありますので、目を見張る内容であったとは言えませんけれど。


コモディティ市場でみると今回の貿易統計で
中国は「銅」の輸入量を増やしています。
過去5年レンジを上抜ける輸入量を示しており
これが銅価格の一段の上昇をもたらしています。

※銅価格(COMEX)

4月7日、鉱山・商品トレーダーのグレンコアが
ザンビアのモパニ銅山 (MCM) で不可抗力を宣言し、
3カ月間の操業停止を決めており
現物の調達が困難となった背景がありますので
中国が現物の確保に動いているというだけかもしれません。
原油急落時に中国が安値で買いに動いたというのと
同じで、経済の実態に見合った輸入ではないのかも。

では実際中国の製造業がどの程度回復しているのでしょう。

中国の製造業PMI3月に鋭角に回復したのと併せて、
この時も貿易統計でも銅の輸入量増加が確認されたため、
銅価格が底入れし上昇のトレンドに乗ってきていました。

ところが4月30日に発表された4月のPMIはやや鈍化。
結果49.4と50を割り込み、
V字回復を見せた3月の50.1から0.7P低下好していますので
中国の製造業景況感が再び悪化していることが示され
手放しで中国の完全回復と評価するわけにはいかないかな。

※中国製造業PMI 赤が財新

 PMI

ただ、エコノミスト的な分析は置いておいて
銅価格を景気先行指標としてみるトレーダーも多いため
銅価格上昇はリスク資産の上昇基調を継続させるものとして
注目です。これが反転下落するようなら株価にも注意が必要ですね。