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史上最高値更新のゴールドと他の貴金属の違い

ゴールド先物価格がドル建て円建て価格ともに史上最高値を更新しています。

 金・22

特に2018年秋からの上昇が綺麗なトレンドとなっています。
2019年、米国は長短金利逆転で景気後退懸念が台頭。
FRBは7月のFOMCで「予防的利下げ」に踏み切ります。

金がコロナウイルス問題より以前に上昇開始していた背景には
FRBの利上げから利下げへの政策の大転換がありました。

そして2020年コロナショックを経て、
米政策金利はあっという間にゼロ金利にまで引き下げられ、
資産買入れ政策であるQE,量的緩和政策では

社債まで購入する「信用緩和」にまで踏み込んでいます。

加えてトランプ政権の巨額の財政出動。
これまで3兆ドルの財政政策が打たれていますが、
7月から期限切れとなる政策が出てくるということで
「第4弾、追加財政政策」が求められています。

つまり、ドルのバラマキ政策によってコロナ不況を何とか支えている状態。

コロナ感染拡大が止まれば乗り切ることができるでしょうけれど
夏になっても感染者は減りません。むしろ日本は拡大中です。

このまま秋冬に突入するとなると、、、
バラマキはいつまで続けられるのでしょうか?!

ということで、ドル安が顕著となってきました。

バランスシートの拡大とかマネタリーベースの増加とか
世界の低金利とか、金が上昇する要因はそこら中にありますが
ドル安加速が史上最高値更新の燃料だったと思われます。

※DXY(ドルインデックス)とゴールド
ドルインデックス

EU復興基金合意で欧州の財政統合が実現したことが
ユーロ高のトリガーとなり、ユーロが強いことも
ドル安を加速させてしまった側面もあろうかと思いますが。

この金高につれる形で、シルバー、プラチナ、パラジウムなど
他の貴金属も大きく上昇し始めたのですが、
やはり、不安心理から投資家の逃避の受け皿となるゴールドとは
異なるので、本格的に株が崩れ、景気後退が懸念される相場となれば
これらの貴金属は売られるリスクが高いと思われます。
おおおお

すでに足下で急落中。

世界のバラマキ政策で景気がV字回復するという楽観は
バルチック海運指数の急反落に打ち消されつつあります。

※バルチック海運指数
バルチック

コロナ禍5月14日に393ポイントまで下落(2016年来)したものの
7月6日には1956ポイントまで急反騰となっていました。

ところが、この6日にトップアウトしており急降下中。

バルチック海運指数は景気の先行指数としても知られています。

プラチナ、パラジウムの主な需要は自動車触媒ですので
自動車の販売台数が価格動向に大きな影響を与えますが
コロナウイルス問題で本格的な景気回復はまだ難しいことが
市場に織り込まれる過程では金のようには上昇を続けるのは難しいかもしれません。

ゴールドは不安心理から資金を集める特性がありますが
シルバー、プラチナ、パラジウムは違います。
中央銀行や機関投資家らが資産として
ポートフォリオに加えているのは金だけなのです。

ゴールドは、ドル安が続けば上昇が続くと思いますが、
株が急落するような局面があれば、換金売りに押されるリスクもありますね。

今夜トランプ大統領が大統領選挙を延期してはどうか?などと
Tweetしたことで、マーケットちょっと荒れています