
プラチナとユーロドル、揃って大底確認
コロナ禍、コモディティの上昇が目立ってきました。
今日ラジオNIKKEIの番組で小菅努氏にお話を伺ったところ
年初来から
ゴールドは +23.6%、シルバー+44.6%、プラチナ+5.2%、パラジウム+22.9%、
それから穀物がすごいのよ、コーン+16.3%、大豆+32.3%も上昇しています。
ダウ+5.8%ですから、コモディティ市場がいかに湧いているかがわかりますね。
ただし原油は年初来のパフォーマンスは未だマイナス21.0%で主要商品で唯一上昇していません。
4月にマイナス価格へと急落したところから見れば90ドルもの上昇なんですが
年初来高値が65.65ドルでしたので、現在47ドル近辺ですから年間パフォーマンスはマイナスです。。。
コロナ問題で世界がバラマキをやっていることに加え
クリーンエネルギー、カーボンニュートラルが世界の新時代のビジネステーマとなっていることから、
これに関わってくるコモディティには買いが入っていると見られます。
また、いち早く経済回復した中国の存在は大きいですね。
特に鉄鉱石。
鉄鉱石輸出国である豪州の通貨、豪ドルとの相関も話題となりました。
水色のラインが豪ドルですが、鉄鉱石上昇と足並み揃っているようにも見えますね。
ただ、鉄鉱石価格は短期的にはちょっと過熱感があるような気がします。
RCI長期線中期線、短期線の3本が100%に張り付いています。
超中期線が張り付いたままということは中長期トレンドは上昇でいいのですが、
短期線である赤いラインが下向きになると、いったん押し目が来ます。
ストキャスティクスも下向きになれば、、、そしてパラボリックが上側に点灯したら
いったんは下落に見舞われそうです。
■プラチナのチャートがいよいよ大底確認で上昇トレンドに入ったように見えます。
日足でみても暴騰するような投機的上昇ではなく、きれいに段階を踏んで上昇してきています。
RCI短期線の赤いラインが反発しており、絶好の買い場に見えますね。
カーボンニュートラルでディーゼルエンジン車はますますシェアを失っていくと思われますが
プラチナには水素エネルギーの電解装置需要に加え、FCV燃料電池車に使用されるという
新たな需要が見込まれることが、徐々に市場に織り込まれはじめているように感じます。
月足チャートですが、38.2%戻りの1230ドル近辺が最初のターゲット
50%戻れば1435ドルまであるかもしれません。
この月足チャートを見ていたら面白いことに気が付きました。
ユーロドルのチャートとクリソツなのです。
重ねてみました。水色のラインがユーロドルです。
トップアウト下2008年のタイミングも一緒、
長期レジスタンスライン(黄色線)を抜けたタイミングも一緒です。
ユーロドル相場も長期下落相場が終わり、上昇トレンド入したと見ていますが、
つまりは、長いドル高の時代がいよいよ終わり、ドル安が来るということですね。
これが、あらゆるコモディティを押し上げるものと思われます。
ドル安であれば、コモディティの支援材料にはなるのですが、
やはり買うならテーマがあるプラチナのような商品がいいですね。
パラジウムはご覧の値動き。横ばいです・・・。
東京都も2030年までにガソリン車の新車販売を停止すると発表しました。
欧州、日本、中国、そして、バイデン政権で米国も排出ガスゼロを掲げて
ガソリン車の販売をやめる方向で動き出しています。
ご案内のようにパラジウムはガソリン車の触媒として使用される金属です。
すぐにガソリン車がなくなるわけではありませんが、
テーマとしては買いにくい銘柄となってしまいました。
狙うならプラチナ買いのパラジウム売り、、、でしょうか。
今年もお世話になりました。
皆様、よいお年をお迎えください。