日本フィナンシャルセキュリティーズ

金とプラチナ価格が逆転、その背景にあるのは・・・

スタンダードバンクの池水雄一さんもレポートで指摘されていますが、
https://www.shouhinsakimono.com/expert/service/report_ikemizu/

プラチナ価格とゴールド価格の逆転現象が起こっています。

NY金20150128

現在のNY金価格が1290ドル台 プラチナ価格が1260ドル台で
30ドル程度金の方が高い状態にあります。

NY白金20150128

GFMS調べで2007年末時点での金の地上在庫は約161,000トンと推定されている一方

プラチナの有史以来の生産量は約4,500トンしかありません。
つまり、プラチナは金の30分の1以下しか生産されていないのです。

ですから、プラチナ価格の方が高いのが自然なんですね。

こうした逆転現象はリーマンショック後にも見られたのですが、
いずれ、解消される方向に動くというのが教科書的考え方。

ただ、その時期がいつになるかはわかりません。
確かリーマンショック後の逆転時は相当期間逆転したままでした。
金が2011年9月に向けて猛烈に上がったせいでしたが。

つまり、今回も金が猛烈に上がりだしたってことです。
この金高がいつまで続くか、ということになりますが、

今朝、シンガポールが唐突に政策変更を発表して市場を驚かせました。

「金融政策バンドの幅や中間値を変更せず取引バンドの傾斜を緩やかにする」
ということで事実上の通貨切下げ競争に参入です。

今年は、ルーマニア、インド、エジプト、スイス、ペルー、
トルコ、カナダ、パキスタンが利下げを実施しており、
先週のECB理事会では、欧州も国債を含む資産買い入れに踏み切りっています。
(欧州はすでにゼロ金利なので利下げができず、非伝統的金融政策として
 中銀が市中から資産を買い入れることで、かわりに資金をばらまく政策を
 するしかありません。日本もこれを実施中。米国はこのバラマキ部分について
 新規の資産購入を停止し、次は利上げが目されています)

引き締めバイアスにあるのは米国ただ1国だけ。
(ブラジルも利上げしましたが背景は全く異なります…)

先週のダボス会議でゴールドマンサックスの社長が
「われわれは通貨戦争のさなかにある」と発言しましたが、
要は、ドル以外の通貨の信認が著しく低下する時代に入ってきたことで
金が相対的に見直されているということなんじゃないかと思われます。

翌朝はニュージーランドが金融政策を発表しますが、
利下げまではないにしても、世界の通貨切り下げ競争にあって
かなりハト派的ないようになるんじゃないか、との見方もあります。

となれば、金もまた上がる可能性大。

プラチナは欧州銘柄というイメージが強く、欧州がダメダメな現状で
積極的に買われる気がしません。
(欧州自動車はディーゼルエンジン、ディーゼルの触媒にプラチナが使用される
ため、プラチナは欧州の産業銘柄としての側面が大きいのです)

ということで、金売り、プラチナ買いの、価格差逆転が正常化するほうに
ポジションを傾けれる鞘取りはまだ早い気がします。
鞘は拡大する可能性が大きいんじゃないかな?