日本フィナンシャルセキュリティーズ

下がり続けるゴールド生産コスト

コモディティ価格は 需給などのファンダメンタル要因、
ドルの動向を占うの金融要因等、様々な変動要因で価格決定されています。

その一つが「生産コスト」

必ずしも生産コスト以下には下がらないというわけではないのですが
生産コストを下回れば、生産者は赤字となるため生産活動を縮小します。
じわり供給が細ることから需給が締まるため、生産コストを上回ってくるだろう、
という考え方はできるのですが、では、現在のゴールドの生産コストって
どのくらいだと思いますか?

ゴールドの生産コスト、ICBCスタンダートバンクの池水雄一氏に伺ったのですが、
驚いたことに、ここ3年連続で低下し続けているんです。

オールインサステイニングコストを用いて考察。
ゴールド生産を続けるために含まれるすべてのコストで
トータルキャッシュコストにて資金コストやロイヤリティーフィー、
会社の運営コストなどすべてを加えたものです。

2015年の世界のゴールドの生産コストは897ドルでした。

(※オールインサステイニングコスト。
ゴールド生産を続けるために含まれるすべてのコストで
トータルキャッシュコストにて資金コストやロイヤリティーフィー、
会社の運営コストなどすべてを加えたものです。)

私が記憶している中では
2012~2013年ころの1200ドルというコストラインがありましたが、
随分生産コスト下がっちゃってるんですね。。
前年比でなんと8%もの下落。

何故ゴールドの生産コストは下がっているのでしょうか。

①2015年までのドル高で、金生産国通貨が弱くなった。

豪ドル20%、カナダドル16%、ロシアルーブル59%、南アフリカランド18%
生産国通貨が安くなるということは、その通貨建てで見れば金価格は上昇します。
TOCOM金を見るときに円安となれば金が上がることを考えればわかりやすいですね。
金価格上昇は鉱山会社の利益となりますね。

②原油価格下落、1年で38%ものエネルギー安

鉱山開発では重機を稼働させるためのディーゼルや、ダイナマイト爆薬などに
使用される灯油などのエネルギーが必要となります。
このコストが下落したために、金生産コストも低下しているのですね。

現在の金価格が1310ドル程度。
世界の鉱山会社の金生産コスト平均が897ドル。

となると鉱山会社の利益は1オンス当たり400ドル超にも上り、
ゴールド鉱山会社は、大きな利益を上げていることがわかります。

確かに鉱山会社株は大きく上昇していますね、
ソロスが金鉱株投資に動いたことも話題でした。
現在は一度手仕舞っているようですが、、、、。

今週は日銀とFOMCに注目です。
ドル高となれば、ゴールドはもう一段安の可能性。
しかし、1280ドル程度まで下がれば買いでしょう。
マイナス金利政策は継続中。米国利上げも継続的には難しいでしょう。